介護疲れ・子育て疲れを感じる人へ~まず自分を大切にするということ~

「友人を癒したいんです」
「子どものために学びたいんです」
「親の介護に活かしたいと思って」
タッチケア講座には
そんな想いを持って来てくださる方が
たくさんおられます。
子育て中のお母さん
親の介護をしている方
医療や福祉、教育の現場で働く対人援助職の方。
みなさんに共通しているのは、
「人の力になりたい」
という優しい気持ちです。
私自身もそうでした。
苦しんでいる人を見ると放っておけない。
少しでも楽になってほしい。
笑顔になってほしい。
だから学び、考え、頑張る。
でもその優しさを持つ人ほど
見落としやすいことがあります。
それは
支える側も疲れている
ということです。
介護や子育てで「私がしっかりしなきゃ」と頑張り続ける
以前、
介護中のお母様のためにタッチケアを
学びに来てくださった方がいました。
少しでも楽になってほしい。
安心して過ごしてほしい。
穏やかに笑っていてほしい。
そんな想いからの受講でした。
けれど、お話を伺う中で
「体調は大丈夫かな」
「この先どうなるのかな」
「もし何かあったらどうしよう」
そんな自分自身の不安を
ずっと抱えてこられたことも見えてきました。
介護をしている方に多いのですが、
身体が疲れているだけではありません。
頭も心も休まっていないのです。
常に気を張っている状態。
何かあったら自分が対応しなければいけない。
私がしっかりしなきゃ。
私が頑張らなきゃ。
そんな思いを抱え続けています。
これは子育ても同じです。
子どもが不登校になった。
反抗期が始まった。
進路で悩んでいる。
そんな時
親も苦しかったりします。
心配
不安
焦り
罪悪感
無力感
いつの間にか
自分自身が限界に近づいていることも
少なくありません。
ケアする人ほど疲れてしまう理由
講義でも扱いますが
「共感疲労」という言葉があります。
相手の気持ちに寄り添う力がある人ほど
相手の苦しみや不安を
自分のことのように感じてしまい
心のエネルギーを消耗してしまう状態。
介護士さん
看護師さん
保育士さん
ソーシャルワーカーさん
そして家族を支えているお母さんや介護者の方
こうした方々に多く見られます。
共感力が高いことは素晴らしいこと!
相手の変化に気づける。
困りごとを察知できる。
寄り添うことができる。
でも、その優しさが
相手の苦しみを
自分の中に抱え込んでしまうことがあります。
「なんとかしてあげなきゃ」
「私の関わり方が悪かったのかな」
「もっとできることがあったかもしれない」
そんな思いが強くなると
自分自身の疲れや悲しみには
気づきにくくなってしまうのです。
タッチケアを通して気づいたこと
タッチケアを学び始めると
多くの方がこんな体験をされます。
相手のために触れているはずなのに
自分自身のことに気づき始めるのです。
肩に力が入っていたこと。
呼吸が浅くなっていたこと。
いつも緊張していたこと。
本当は不安だったこと。
寂しかったこと。
頑張りすぎていたこと。
忙しい毎日の中では
私たちは自分の声を聞く時間を失いがち。
やることに追われ
誰かのために動き続け
自分のことはつい後回し。
だからこそ
立ち止まる時間は必要なのです。
タッチケアは単なる技術だけではありません。
人に触れることで
自分自身にも触れていく時間です。
相手のぬくもりを感じながら
自分のぬくもりにも
気づいていく時間なのです。
「まず自分を大切にする」はわがままではない
講座でも
こういった配信でも
私が軸としてお伝えしていること。
それは
相手を癒す前に、まず自分を癒す。
ということです。
この言葉を聞くと
「そんなことしていいんですか?」
「無理です~」
となる方もいます。
真面目で責任感の強い方ほど、
自分より家族。
自分より利用者さん。
自分より周りの人。
そんな優先順位に
なっていたりします。
スマホの充電が
1%だったらどうでしょう。
どんなに頑張っても長くは動けません。
飛行機に乗ると
緊急時の酸素マスクについて
案内がありませんか?
「お子さまと一緒の場合でも
まずご自身が先に酸素マスクを装着してください」
一見すると
「子どもが先じゃないの?」
と思いますよね。
でも、
自分が酸欠になってしまったら
大切な子どもを助けることも
できなくなってしまうわけです。
これ冷たい考え方ではなく
大切な人を守るために必要な順番なのです。
人を支えることも同じです。
自分を後回しにし続ければ、
心も身体も疲れ果ててしまいます。
余裕がなくなり
本当は大切にしたい相手に
優しくできなくなることもあります。
だからこそ
まずは自分を整える。
まずは自分を満たす。
まずは自分をいたわる。
それは決してわがままなんかじゃありません。
長く、穏やかに、共倒れにならないためにも
大切な人を支えていくために必要なことなのです。
癒されたかったのは私だった
講座の最後に
受講生さんがこんな言葉を
話してくださったりします。
「親を癒したかったはずなのに、癒されたかったのは私だったんですね」
私はこの言葉を何度も聞いてきました。
子どものために学びに来た方。
介護のために学びに来た方。
仕事に活かしたくて来た方。
みなさん
それぞれ入口は違います。
でも学びを深める中で
本当は自分も頑張っていたこと。
本当は自分も安心したかったこと。
本当は自分も癒されたかったこと。
そこに気づかれる方が
とても多いのです。
誰かを大切に想うことと
自分を大切にすることは
別々ではありません。
自分を大切にできるから
人を大切にできる。
自分が安心できるから
相手にも安心を届けられる。
タッチケアは
相手のためだけのものではありません。
支える人自身の
心を守るケアでもあります。
もし今
子育てや介護、
人を支える仕事の中で少し疲れているなら。
どうか思い出してください。
あなたもまた
大切にされていい存在です。
そして
あなた自身にも癒しが必要なのです。
こちらのセルフメンテナンスも
ご活用くださいね!

